サウジアラビアが2027年に向けて、F1新サーキットの建設計画を発表

F1

総工費は360億ドル(約5兆3500億円)とのウワサ

さて先日、現地時間の3月9日に2024年シーズン、F1グランプリ第2戦がサウジアラビアの「ジェッダ・コーニッシュ・サーキット」にて行われました。

結果はレッドブルのマックス・フェルスタペンが優勝。2位にはセルジオ・ペレスが入り、レッドブルが2戦連続の1-2フィニッシュを達成しました。

そのサウジアラビアが新しいF1サーキットの建設計画を発表し、2027年のF1カレンダーに追加される予定とのこと。(しかも、ジェッタ・コーニッシュ・サーキットはそのまま残る)

近年、サウジアラビアは国営石油会社「アラムコ」がF1と10年間のスポンサー契約を結んだとされ(その額なんと4億5000万ドル、つまり約670億円以上)、F1への単一で最大貢献国の1つになりました。

そして、一部の報道によるとこの新サーキット総工費は360億ドル(約5兆3500億円)と言われ、中東オイルマネーの勢いをまざまざと感じさせられますね。

新サーキットの高低差はなんと107メートル

この新サーキットは首都リヤドに建設され、その名は「キディヤ・シティ・スピード・パーク・トラック」。

最大の特徴はそのコースレイアウトで、なんと高低差107メートルにも及びます。(ターン1『ブレード』で、地上20階以上に相当する70メートルの高さまで上昇するとのこと)

設計者はサーキットデザイナーとして有名なドイツ人の「ヘルマン・ティルケ」で、上記の「ジェッダ」や後述する「ラスベガス市街地サーキット」を設計。

日本では「富士スピードウェイ」の改修やコーンズ会員制ドライビングクラブの「THE MAGARIGAWA CLUB」のコース設計をした人です。

ヘルマン・ティルケと御子息のカースティン・ティルケ

公開された画像や動画イメージから、「とにかく未来的な」サーキットをコンセプトに建設されるようです。(そしてマシンやドライバーは、そのコースレイアウトでかなり負担を強いられるであろう)

また、観客席は従来のグランドスタンドとは異なり、見晴らしの良い場所と展望テラスにより、「観客に没入型の体験を提供する」ものになるとのこと。

そしてコース周辺にはショッピングセンターやホテルと思われる巨大な施設があり、並走するジェットコースター、コースを一望できる観覧車、コースを見下ろせるプールまで存在するようです。

F1は今後もっとショービジネス化を進めるだろう

現在F1の経営権は「リバティメディア」に移行し、NetflixでF1ドキュメンタリー「Formula 1: 栄光のグランプリ」の放映を機にアメリカでのF1ブームの火付けに成功。

そして「リバティメディア」は土地の購入を含めて5億ドル(約750億円)という莫大な資金をつぎ込んでラスベガスGPを開催したその結果、前年比+970億円という高い収益を得ることができました。(遅すぎる開催時間帯や、F1マシンの性能が出しきれないコースレイアウトなど改善点はあるが)

今後F1がモータースポーツで存続していくためには、このショービジネスの要素は絶対的に必要であり、今回の新サーキットに関しても大いにその要素が組み込まれていますね。

F1 ラスベガスGP

「キディヤ・シティ・スピード・パーク・トラック」のイメージ動画はこちら

参照:autosport web F1速報Formula 1-Data

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