まさかBMWも? ディーゼル不正疑惑で調査へ

BMW

日本では遠い昔のように忘れ去られているが…

さて、2015年9月半ばにアメリカで発覚したVWグループのディーゼル排ガス不正問題。

日本と違い欧州では今なお多くの問題が未解決のまま残っており、しかも「新しい問題」も今回出てきたようです。

新しくBMWがディーゼル不正事件の調査対象になった

ドイツ連邦運輸局が「BMWによるディーゼル排ガス改ざん疑惑について調査を開始した」と報じられています。一方、BMWはこれに対し否定と黙秘を続けているようです。

ディーゼル不正問題の概要

ここでディーゼル不正問題のおさらいすると、米環境保護局(EPA)がVWの一部の車両に排出ガス規制の基準値を超えているとの報告があり、VW側も不正を認めたことが発端でした。

当時のEUの排出ガスの規制に対し、「アウディA3(2009〜2015)」は排気ガスをコントロールするソフトウェアを検査時のみ搭載しており、通常は10〜40倍であったとのこと。また、VW「ジェッタ」「ゴルフ」「ビートル」「パサート」では車両の試験結果と実走行時の排ガス量デーを改ざん

これによって環境意識の高い欧州で、利益優先のため環境を犠牲にしたとしてVWは大きなダメージを負い、早急に「ID」ブランドを立ち上げてディーゼル→電動化を推し進めざるをえないことになります。(このタイミングでトヨタのハイブリッドがより強い地位を築くが、それを防ぐ目論みで中国勢と欧州勢がより電動化に舵を切り出します。)

BMWの不正疑惑の内容

今回の報道では、BMWにて問題となっているのは2リッターターボディーゼルエンジンを搭載した先代X3で、ドイツ連邦運輸局(KBA)によると「エアコンがオフのときに排出される窒素酸化物が少なくなる」という仕組みが導入されているとのこと。

当局はこれが「テスト時にエアコンをOFFにすることで、本来の使用状況下で排出される数値とは異なるクリーンな排ガスを発生させるチートデバイス」だと捉えているようですね。

ただ、テストは基本的にエアコンOFFにて行われるので、BMWは意図的に検査をパスしようと不正な装置を組み込んだわけではなく、これが「仕様」だとしてドイツ連邦運輸局と対立していると報じられています

ただし今後の調査でBMWが「意図的な回避装置」で不正していたと仮に判断された場合、BMWは刑事および民事訴訟に直面する可能性があるといい、同じエンジンを積む1 シリーズ、X1、X2、X4、3 シリーズ、4 シリーズ、5 シリーズなどに問題が拡大する可能性もあります。

最初のディーゼル不正事件が発覚してから10年が経過した

なお、ドイツ連邦運輸局は「BMWは明らかに排ガストリックに関して非常に巧妙であり、それが不正の尻尾を掴むのにこれほど長い時間(おおよそ10年)がかかった理由である」と述べ、なんらかの不正の確証を掴んでいるかもしれません。

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