ロータリーエンジン、部分的に本格復活か
さて、先日マツダが東京オートサロン2024にて新型スポーツコンセプトカー「アイコニックSP」を発表しました。
その優雅なデザインは勿論のこと、ツインロータリーエンジン+エレトリックモーターというパワートレインが話題に。
そして驚くべきことに今回、「2024年2月1日付けでロータリーエンジンの開発グループを正式に発足させた」と発表。
なお、このロータリーエンジン開発グループが組織されるのは「6年ぶり」で、36人の技術者によって構成されるとのこと。
このアイコニックSPのコンセプトにある程度基づいて生産・販売を実際に目指すということですが、このロータリーエンジンは動力源ではなく、あくまでも発電用。(つまり、シリーズ・ハイブリット方式)
昨年もMX-30・ロータリーEVを発表していますが、その開発・研究の延長線上であると思われます。
ロータリーエンジンは発電用エンジンに非常に向いている
ロータリーエンジンはシリンダーとピストンを持たない機構なので、一般的なエンジンと比較して軽量かつコンパクト、そしてより騒音・振動を小さく作れるというメリットがあります。
またエンジンの生み出すトルクが比較的細いというデメリットもありますが、そもそも駆動用ではないためこれも無視できます(また環境性能=燃費も悪いが、同様の理由で影響は無い)。
マツダにとってロータリーエンジン復活は悲願の技術
1967年にマツダは主要メーカーで唯一、「コスモスポーツ」という車種でロータリエンジンを市販車に搭載・販売することに成功した自動車会社です。(その時は47人のエンジニアにより開発されたと言われてる)
ただし、上記のロータリーエンジンのデメリット(主に環境性能)が理由で、2012年のRX-8を最後にロータリーエンジンを積んだ車の生産は終了。
心待ちにしていた根強いファンにとって、今回マツダから公式に復活を目指すと発表されたのは朗報ですね。
挑戦するブランドの姿勢を大いに応援したい
なお、現在は自動車業界の「EVシフト」と消費者の「温度差」があると度々報道されていますが、主な理由はEVの「車両価格の高さ」と「航続距離の短さ」。
しかし最初からロータリーエンジン+モーターというシリーズ・ハイブリット方式を採用する事により、バッテリー容量を小さくできる→より安価で販売できるうえ、発電用エンジンがあることで航続距離も伸ばせられることに。
近年のマツダは「SUV+内燃機関」をラインナップの中心に置いて、大衆メーカーからの脱却を図ろうとしています。(販売店自体も高級路線にシフトしている)
その目的を果たす為には、(色々な課題があるにせよ、ブランドアイコンである)ロータリーエンジンの復活への挑戦がマツダには必須項目だったのでしょうね。
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